スッタニパータ418

第三 大いなる章

〈1.出家〉

418 かのクシャトリヤ(王)は、車に乗って行けるところまで車を駆り、車から下りて、徒歩で赴いて、かれに近づいて坐した。

中村 元「ブッダのことば スッタニパータ」より


自分から見た合掌の絵
合掌はブッダのすがた
車で行けるところまで車を駆り、あとは徒歩で登って行ったというのは、今日でも王舎城の周囲の山々についてそのままあてはまることである。今日でも麓までは自動車で行くことができるが、ある地点から先は徒歩で登らねばならない。

以上註記より引用した。

釈尊より五歳若かったとされるビンビサーラ王ですが、相手は一修行者であり、こちらは一国の王様であります。王の治めていたマガダ国は破竹の勢いで勢力を拡大しつつありました。王自ら出向いて傍らに座るなどということは当時でも異例のことであったでしょう。

昨日は天皇誕生日でした。わが娘の誕生日でもあるので殊の外おもいがあります。お言葉を聴きながら、なんと神々しいのであろうかと率直に思いました。一般参賀にも例年より多くの方が集まりました。「王法不思議、仏法と対座す」。日本の王様である天皇は、インドで言えばクシャトリアといえるでしょう。祭式を行い国民の安寧を祈られておられるのですから、バラモンというべきかもしれません。ともかく日本の象徴として輝いております。

神と佛。日本では最初に神がいまし、ついで日本に仏教が伝わるとたちまちにして仏教が国教となりました。これは紛れもない事実であります。聖徳太子の十七条憲法の第一条はむろん「和をもって貴しとなす」ですが、第二条には「篤く三宝を敬え」と続きます。日本では古来より神仏を仰ぎ、何の矛盾もなくこれを踏襲しております。今日はクリスマスイブ。キリスト教をも包含するかのような寛容性が日本の風土にはあります。まさに和をもって貴しとなしているのであります。それは足し算の「和」であります。

「和」を「なごみ」と呼びます。平和というのは、平素から和合している状態を指すのであるといわれます。どのような腹立たしいことがあっても、柔和であるということです。何をも受け入れる寛容性。天皇が神々しく輝くのは、この和みを実践されておれれるからでありましょう。

昭和天皇の御歌に「身はいかになるとも 戦(いくさ)止(とど)めけり ただ倒れゆく民を思いて」とあります。マッカーサー元帥と並んで撮られた写真をみるとき、胸が張り裂けそうになります。昭和から平成へと時代は移りましたが、この年号ひとつとっても、民の幸せを願う心が込められているように思えてなりません。これが慈悲でなくてなんでありましょうか。よき国に生まれ、よき年を重ね、よき人と出会う。今の幸せを感謝いたしております。

かのクシャトリヤ(王)は、車に乗って行けるところまで車を駆り、車から下りて、徒歩で赴いて、かれに近づいて坐した。

正道

正道 について

禅僧。 福井県敦賀市出身。 滋賀県高島市マキノ町に「大慈観音堂」建立中です。 猫好き、音好き、話好き。 モットーは「正月道路」人生は旅修行。

スッタニパータ418」への2件のフィードバック

  1. 今日はクリスマスパーティで
    朝から準備。
    大変盛り上がりました。
    友達とはありがたいもので、
    すっかり甘えてしまいました。
    このお返しはきっちりしなくては申し訳ありません。
    明日からお返しに奔走します。
    受けたら返す、そうしないといけないと言うことを叩き込まれて来ました。ここは教えをしっかり守り抜きます。そうしないことには何のために私がいるのかを見間違いしてしまいます。
    今日は感謝の日でもありました

    1. クリスマスパーティーの大成功おめでとう㊗️ございます。友人たちへ感謝できる貴方は、誰よりも友人想いであり、誰よりも「いいやつ」だからです。みんなそう思ってるんじゃないかな。教えを守り実行できる人はそうざらにはいないですよ。自信持っていいんじゃないですか?俺だけの竹さんじゃないことは、十分知っているつもりでも、ちょっと妬けました。

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